水溶性焼入冷却剤の冷却能は、一般に糖度計や粘度計により求めた値からの換算濃度で管理されます。しかし、冷却液を長期間使用すると、熱劣化や不純物混入などにより冷却速度が変化し、換算濃度と焼入品質が一致しない場合があります。ネツレンでは、実際の冷却剤により500℃から150℃までの冷却時間を測定し、新液での測定結果と比較することで、実質的な液濃度が管理可能な冷却能測定装置を開発しました。
- 500℃以下の安定した冷却曲線域での冷却挙動を直接測定
- PVA系、PAG系、PEG系等の水溶性焼入冷却剤の液濃度管理が可能
- 誘導加熱による短時間測定が可能
- 卓上に設置可能なコンパクトサイズ
インコネル丸棒を520℃まで加熱した後に冷却剤中で冷却し、500℃から150℃までの冷却時間を測定します。
加熱中に変化するコイル電圧(V)、電源出力電流(I)、さらにインピーダンス(Z)を演算し、その変動から加熱が適正に行われているかを監視する装置”VIZWATCHER”を開発しました。加熱コイルの位置変化や高周波電源の稼働状況などを正確に捉えることで、不良品の流出防止が可能となります。また計測したデータはPCに送り、設備稼働データとして記録・保存する事が出来ます。
- 加熱コイルのギャップ、位置不良等の異常を検出可能。
- 加熱状態の常時監視が可能。
- 加熱状況はコンピュータ・データとしてCSV形式で保存。
- MS-Excelにてデータの後加工も可能。
従来行われている検査対象物の破壊検査の代わりとして、対象物を破壊することなく検査できる非破壊検査技術の開発・導入を進めており、品質管理レベルの向上による製品の信頼性確保を追求しています。
多様なワーク形状や材質、目的に合わせて最適な検査方式を選定し、自動探傷器を開発・導入して社内の品質保証に活用しています。
高周波焼入部品の硬化層深さ測定法の新たな技術開発として、渦流探傷試験法(ECT)を利用した磁気センサと微小交流磁界による有効硬化層測定技術の研究開発を進めています。
- 有効硬化層深さの測定が可能(※材料ごとの検量線は必要)
- 短時間(数秒)で測定が可能
- 測定センサはある程度の共用化が可能
- 前組織に影響されず調質組織でも測定可能
- 非接触でかつ自動測定可能なので産業用ロボットと組み合わせてインライン化が可能