電磁誘導作用による高周波誘導加熱(IH)を利用し、秒単位で高温まで急速加熱した後に急速冷却することで、金属部品の表面を硬化させることが出来ます。これにより、金属部品の耐摩耗性、疲労強度および靱性を向上させることが可能で、自動車や建設土木機械、工作機械部品などに幅広く使用されています。また、IH技術によりCO₂排出量が少なくクリーンで地球環境にやさしく、短時間加熱で生産効率が高く省エネであるため、W-Eco®(Ecological&Economical)な熱処理として注目されています。

自己発熱、秒単位で1000℃までの表面急速加熱
周波数、出力、加熱コイル、冷却システムの組合せ
→種々の加熱・冷却条件
電気を用いた直接加熱
電気を用いた直接加熱
コンピュータ制御の導入・インライン化
高効率なトランジスタ式発振器の発達
長所 |
主な機械的性質 |
|||
疲労 |
摩擦 |
靭性 |
コスト |
|
①高い表面硬さ |
◎ |
◎ |
✕ |
ー |
②深めで調整可能な硬化層深さ (対浸炭・窒化) |
表面破壊○ 内部破壊◎ |
転動○ |
ー |
ー |
③高い表面圧縮残留応力 |
◎ |
転動◎ 表面△ |
◯ |
ー |
④微細組織 (1)結晶粒径 (2)焼戻炭化物 |
◯ |
◯ |
◎ |
ー |
⑤少ない脱炭 |
◎ |
◯ |
ー |
◯ |
⑥少ない変形(W-ティ(定・低)変形) |
ー |
ー |
ー |
◎ |
⑦安い材料費 |
ー |
ー |
ー |
◯ |
◎効果大 ○効果中 △効果小・同等 ×悪影響 ー関係小