
たゆまぬ自己変革のもと、
IH(誘導加熱)技術を世界に広げ、
持続可能な社会の実現に貢献します。
企業が長きにわたって存続・成長していくためには、持続可能な社会づくりに貢献し、社会から信頼され続けることが欠かせません。
ネツレングループの経営理念は元来サステナビリティを意識したものとなっており、社会への貢献を追求する姿勢は常に当社の根幹にあります。そうした大前提のもと、SDGsを経営の中心に据えて策定したのが「NETUREN VISION 2030」です。
脱炭素に向けては、従来のスコープ1、スコープ2に加えてスコープ3 ※ のCO₂排出量の数値化に取り組んでいます。バリューチェーン全体での排出削減がきわめて重要であり、今後は環境負荷の小さい当社製品・技術をお客さまが採用することによる環境貢献量についても算出し、見える化を進めていきます。
人財のダイバーシティも重視しています。女性や外国籍人財の活躍推進を継続・強化するとともに、「多様な視点を得て、事業のリスク低減や新たな価値創造につなげる」というダイバーシティの本質に注目し、さまざまな人財の力を活かしていきます。
人権問題への対応も、近年高まり続ける社会からの要請です。グローバル企業としての当社の考え方を明確にするため、「ネツレングループ人権方針」を制定しております。
無公害(Ecological)・省資源(Economical)で環境にやさしいダブル・エコ(W-Eco)なIH技術は、時代が求める技術です。
当社の強みは、IH技術をベースに高強度鋼材製品、熱処理受託加工、誘導加熱設備製造という3つの柱を持ち、事業において相互に補完できることです。また、業界トップレベルの材料分析技術やシミュレーション技術、生産技術を有すること、産学協同のプロジェクトが多く、大学や学会とのつながりを活かして業界の最先端をとらえていけるなどの優位性もあります。
今、私たちの大きな目標はIH技術で世界ナンバーワン企業となることです。IH技術は日本や欧米ではすでに普及が進んでいますが、そうではない国や地域も多々あります。すべての大陸をカバーできるよう、これまで拠点を持たなかった地域にも積極的に進出し、IH技術の浸透を目指します。それにより世界の環境負荷を低減し、人々の暮らしと社会の発展を支え続けることこそ、ネツレングループの存在意義であると考えます。
私は、ネツレンが持つ技術、そして生み出している商品は、全てよりよい社会基盤構築のためにあるものであり、事業を展開していくことそのものが社会への大きな貢献であると考えています。特に、私たちが持つ独自のIH技術は、鋼材の使用量削減、部品の軽量化など、さまざまな形で環境負荷の低減に貢献することができます。また、風力発電の一部にネツレン製品を使ってもらうなど、再生可能エネルギー事業に関する貢献にもさまざまな可能性があるでしょう。そのための製品や技術を、日本だけではなく世界各地に広げていきたい。それを通じて社会に貢献していきたいと思っています。また、日本各地、世界各地に工場などの拠点があり、その拠点ごとに、地域の抱える事情やニーズにあわせた貢献を考えられることも、私たちの大きな強みです。各拠点が主体となりながら、ネツレングループ本体がともに一体となって第16次中期経営計画を進めていきたいと考えています。さらに、こうした活動自己満足ではなく、ステークホルダーの皆さま、そして社会全体から、「ネツレンは事業を通じて社会に貢献している会社」だと認識してもらえるようになりたい。それが私たちの存在意義であり、そのために今後も力を尽くしていきたいと考えています。
※ スコープ1:直接排出、スコープ2:エネルギー使用に伴う間接排出、スコープ3:事業者の活動に関連する他社の排出
代表取締役社長執行役員
大宮 克己